毎週水曜日に配信されている「声のメルマガ 服部みれいのすきにいわせてッ」でオススメされていた本を読みました。
実感を大切にする
大原扁理さんの「年収90万円で東京ハッピーライフ」です。
大原さんは、東京郊外の駅から徒歩20分の場所にある家賃2万8千円の部屋に住み、週2回仕事をしながら、ご本人曰く「隠居生活」を送っています。
子どもの頃から世間にいろんな「ふつう」や「当たり前」を刷り込まれますけど、世間ほどぼんやりして当てにならないもんはない。自分の実感を基準にしたほうが、のちのち変わってしまったとしても、人のせいにしなくてすむし、長い目で見ればずいぶんラクに生きられる。
これがわたしの思う、実感を大切にするということ、そしてこの本で書きたいことです。
高校卒業後、ひきこもり生活を3年間送った大原さんは、言葉が口から出なくなって世界一周に行ったそうです。面白いですね。
私も集団生活が苦手で学校に行きたくなかったのですが、親がひきこもりを認めない人たちで、家に居場所がなかったので仕方なく行っていました。
友達もいなくて、中学ではプチいじめにもあいました。自殺しようかとふと思うこともありましたが、死ぬのが怖いのでしませんでした。このころは毎日胃が痛かったですねぇ。
自分で選んで作る毎日
世間の常識にとらわれずに、自分で決めて、自分が心地よいと思う状態で暮らしているのが素晴らしいです。
わたしは今、結果的に隠居になっているけど、毎日をとても「生きている」という感じ。それは、本当に小さなことだけど、自分で選びとって作った毎日だから、だと思う。自分がすきで選んだんだから、お金がなくたって、文句ないのは当たり前ですよね。
日本人は特に、世間とか人の目を気にしすぎですよね。あと年齢も。パリに半年留学していたとき、何してても文句とか言われないのでラクでした。
自分自身がいちばんの友達
ついつい自分にダメ出ししてしまうんですが、「自分自身がいちばんの友達」というのはいいなと思いました。
いちばん自分を理解して、じぶんのためにこんなに考えて働いていろいろしてくれる人は自分しかいません。それから、自分自身がいちばんの友達、というのも全然アリだなー、と思うようになった。
逆に友達が増えたというのも面白いです。自分らしく生きている人って魅力的ですよね。
私も自分が変な人なので、変わった人が好きです。
不思議なもので、それからは友人ゼロだったのが微増を続けました。自分といるのがいちばん好き、というのを隠さないので、こんな人間でも面白がってくれる人しか寄ってこない。
年をとるとラクになる
若い時は悩みが多いですが、
年をとればとるほど、自分が自分でいることが快適になって、イヤでもラクになってきちゃうから。
と書いてあります。
年を取ると生きやすくなるというのは実感しています。私も40を越えたらラクになりました。
小さい時から変わっていると言われ続け、人目を気にして自分らしくいられなかったんですが、今は開き直っています。
友達はいませんが、人づきあいや会話が苦手なので、無理して他人と付き合おうと思いません。人がたくさんいるところに長時間いると疲れるし、おしゃべりな人も苦手です。
大原さんは同性が好きだそうですが、私は自分が変な人間だと自覚しているので、まったく偏見がありません。
最近「彼らが本気で編むときは、」のDVDを観ましたが、トランスジェンダーの主人公が「普通じゃない」と言われる場面があって、普通を気にするのってなんなんだろうと思いました。
この映画は「かもめ食堂」の荻上直子監督作品ですが、すごく良いです。
丁寧な暮らしぶり
金銭的には余裕がなくても、心に余裕がある人だなと思いました。
家事も含め、丁寧な暮らしぶりに好感を持ちました。
私も、自分に合った生活ができるように、少しずつシフトしていこうと思っています。