前に、骨折を半身浴で治す話を書きました。
最近読んだ中島京子さんの小説「彼女に関する十二章」に、病院に行かずに折れた肋骨を治そうとする男性が登場します。主人公の女性は心配して、「病院に行ってください」と言います。
男性はお金を使わない生活をしていますが、かつて事業に失敗して結婚生活も破綻し、ホームレス生活をしていた過去があります。
この本に、
人は正しいことだけでは生きていけない
正義は人を居心地よくさせるものでもないらしい
と書いてあります。
私はこれを読んで、冷えとり健康法のことを思いました。
長岡式酵素玄米も、宗教と捉えて批判する人もいますよね。
人が何かを信じてやっていると、宗教っぽく見えるんですよね。
この本にも書かれていますが、日本人は世間の目を気にするので、人と違ったことをしていると非難されます。
私は小さい時から、わざとやっている訳ではないのですが、人と同じことができないので、注意されてばかりでした。当時は個性を尊重する風潮などなく、変わってると言われ続けていました。
フランスに留学したときは、他人に干渉されないので、とても暮らしやすかったです。
中島京子さんは、2010年に「小さいおうち」で直木賞を受賞されました。映画も良かったです。
私はベストセラー小説には関心がなく、すぐに読まない方なので、「小さいおうち」も読んだのは遅かったです。しかし、素晴らしいので、中島京子さんの他の本も読みました。
作風が本ごとに違っていて、ユーモアもあって、読みやすいです。今、一番好きな作家さんです。
デビュー作の「FUTON」は田山花袋さんの「蒲団」を元に書かれています。
「彼女に関する十二章」にも、伊藤整さんの「女性に関する十二章」が出てきます。引用されている内容が興味深いので、元の本も読んでみたいです。